【徹底解説!】個人手配で海外に行くための準備を解説!(①基礎準備編 – 旅先の決定から基礎準備完了まで)

こんにちは、Mashiro(ましろ)と申します。IT系の企業で働いており、ヨーロッパ&北米を中心に出張&趣味の海外旅行で度々渡航しています。

こちらでは個人手配での海外渡航に際して、必要なことをこれまでの経験を交えてお伝えします!

 
「自力で海外に行くってどうしたらいいの?」
「今までツアーで旅行してきたから、個人手配で何を準備すればいいか分からない…」
 

という初めての方や初心者の方から、

 
「個人手配では何回か渡航してきたけど、もっと自由に旅程を組んでみたい」

というベテランの方まで、こちらを読めば渡航準備はバッチリです!

皆さんの素敵な旅への後押しとなりますように。

【はじめに】個人手配のメリット&デメリット

結論から言えば、個人手配渡航は「自由度の高い旅がしたい」「事前のリサーチも苦にならない」という方にお勧めします。各旅行会社には、提携先のホテルや航空会社で独自の枠が設定されている場合が多く、「台湾2泊3日」「ヨーロッパ周遊2か国1週間」などのプランであれば、時期によっては個人手配より割安になることもあります。デメリットとしては、渡航先で起こりうるトラブルに自身で対応しなければならない点でしょう。

メリット
  ・カスタムメイドの旅程を組むことができる
  ・トータル費用は基本的に安くなる
  ・人数に関係なくプランできる
  ・【中級編】旅先+1都市を楽しめる

デメリット
  ・トラブル時に自身で対応しなければならない
  ・手配/現地での観光に程度の語学力が必要
  ・事前リサーチが必要

個人手配のメリットとデメリットについては、こちら↓の記事で詳しくとりあげていますので、ぜひご覧ください!

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個人手配のステップ (①基礎準備編 -旅先の決定から基礎準備完了まで)

では実際に個人手配で渡航するには、どのようなステップで準備をしたら良いのでしょうか?

個人手配のステップ (①基礎準備編 -旅先の決定から基礎準備完了まで)

 1. 渡航先の決定
 2. 飛行機の予約
 3. 宿泊先の予約
 4. ビザの手配
 5. 旅行保険の手配&たびレジへの登録
 6. 【必要な場合】現地交通手段の確保

まずは渡航するにあたって大枠となるプランの策定から始めましょう。具体的には、行き先の決定、飛行機と宿泊場所の確保が挙げられます。航空券代と宿泊代は、旅の中で一番大きな出費になりがちですので、その意味でも最初に手配することで旅の概要を作ることができます。

その後に渡航の最低条件であるビザの手配および旅行保険の手配を行います。もし旅先で都市間の移動が発生する場合には、この段階で交通手段も確保してしまうことをお勧めします。

ここまでできれば基礎準備はバッチリです!

それでは、下記で1ステップずつ詳しく説明します!


1. 行き先の決定

もちろん、何をおいてもまずは行き先の決定です。既に渡航先が決まっている場合はこのまま次のステップに進みましょう!

もし行き先を決めかねている場合は、ご自身の興味に沿った旅のテーマを設定し、それにあった国/都市を選ぶことをお勧めします。

 ・アートを楽しみたい!
  →フランス、イギリス、イタリアなど

 ・最高のグルメを味わいたい!
  →スペイン、イタリア、フランスなど

 ・大自然を堪能したい!
  →スイス、北欧各国など

2. 飛行機の予約

次に行うべきは、渡航手段となる飛行機の予約です。都市によって直行便がある場合と、乗り継ぎをしなければならない場合があります。

飛行機を検索

はじめから個別に各航空会社のサイトで調べていくのは大変ですので、まずはSkyscannerGoogle Flightなど、各航空会社の路線を横断的に調べられるサイトで、どのような路線が選択肢としてあるのか確認しましょう。

どのフライトが良いか迷ったら、下記条件で絞りこんでみましょう。

フライト探しのポイント

 ・価格
 ・出発&到着時間
 ・出発&到着空港
 ・乗り継ぎの有無
 ・【マイルを貯めているなどこだわりがあれば】アライアンス

飛行機の価格は、時期にもよりますがおおよそフライト日の2か月前くらいから需要に応じて値上がりし、直前になるほど高くなります。渡航予定が定まったら、なるべく早く抑えてしまうのが良いでしょう。

また出発や到着時間も重要です。深夜便や早朝到着の便は、到着日/出発日をフルに現地で過ごすことができるメリットがあります。一方で、時差がある地域だと適応に時差ボケがひどくなる、という人も多いですので、ご自身の体力と相談してください。

また特に現地到着の空港は予約前にしっかり確認してください。大きな都市だと、複数の空港に飛行機が乗り入れています。例えばNYCには、3つの空港があります。
一般に、日本からヨーロッパ・北米方面の長距離線は、市内中心地から離れた大きな空港に就航していることが多いです。

 
市内から15分の空港かと思ったら、実際には1時間かかる方の空港だった!

なんてことにならないよう、検索時にしっかり確認しましょう!

飛行機の予約

大体の候補が絞り込めたら、各航空会社のサイトでチケットを検索しましょう。予約時にはフライト日時の確認はもちろん、下記の点にも注意してください!

航空券の予約は、航空会社の公式サイトから行うことを強くおすすめします!

検索サイトでは、航空券が予約できる様々なサイトが表示されます。ただし私は、少し割高になったとしても、航空会社のサイトで直接購入することを強くおすすめします!

理由は、予約サイトで予約した際のトラブルが後を経たないことや、万が一の変更が必要な際の手間が余計にかかる、ということです。(航空会社に直接連絡しても、「予約したサイトから変更してくれ」といわれ、変更に余計な時間がかかったり、カスタマーサービスが日本語に対応していなかったり…)

せっかくの渡航、予定していたフライトが、出発近くになってやっぱり手配ができていなかった!なんてことにならないよう、航空会社のサイトから手配するようにしましょう。

搭乗者氏名の登録はパスポートと一致しているか、しっかり確認を!

航空券の予約時には、必ず搭乗者氏名を入力します。(パスポート情報等は予約確定後に登録でも問題ありません)搭乗者氏名は、パスポート記載の氏名と一致している必要があります。パスポート記載のローマ字表記をしっかり確認して入力してください。

また良くある間違いとして、
「性 (Family Name)」「名 (First Name)」を逆にしてしまった!ということがあります。

苗字・性 → Family Name / Sur Name
 名    → First Name / (Given Name)

変更に応じてもらえるかやそのまま搭乗できるかなど、航空会社の対応によりますが、
余計なトラブルを避けるためにも、入力時には注意しましょう。

3. ホテルの手配

航空券の予約が済んだら、次は旅先での拠点となる宿泊先を手配しましょう。パッケージツアーと異なり、無数に存在するホテルが選択肢となります。

滞在ホテルを探す

私が旅先のホテルを選ぶ際に心掛けていることはこちらです↓

ホテル探しのステップ

 1.  空港、メインの鉄道駅、行きたい観光地など土地勘をつかむ
 2. エリアの治安を確認する
 3. 1泊あたりの予算を設定する
 4. 旅のスタイルで優先すべきことを想定する
 5. レビューのチェック
 6. Google 3Dマップで立地のチェック

各ステップでの詳細は、下記の記事をご覧ください

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ホテルを予約する

宿泊ホテルを選べたら、旅程に合わせて予約を取りましょう。

ホテルの公式サイトから予約するのが一番確実ですが、1回の旅行で複数都市を回るときなどは、一つひとつの予約をバラバラに管理するのは大変ですよね。

宿泊日程がずれていて現地で当日のホテルを探すハメになった!ということは避けたいですので、私はまとめて予約ができるhotels.comを使用しています。(色々なホテル予約サイトから予約した際のトラブルについては聞いたことがあるかと思いますが、今まで海外100泊以上していて、こちらのサイトでトラブルにあったことは無いので、私は信用しています!)

宿泊プランによって、色々なオプションがありますので、ご自身の都合に合わせて選択しましょう。

オプション例

 ・キャンセル料の有無 
       →宿泊前日までキャンセル・変更無料のプランや、キャンセルが効かない代わりに価格の安いプランなど

 ・朝食の有無
  →お好みに合わせて選択しましょう。
   メニューが毎日同じホテルも多いですので、近くのスーパー等で調達するも良し!

またHotels.comの予約ページでは、ホテルにコメントで要望を出せます。私が良く入れるリクエストは下記の通りです。(コピペでお使いいただけますので、もし同様のご希望があればぜひどうぞ↓)

「リクエストがあります」( I have a couple of requests regarding the room: )

低層階の部屋に泊まりたい (Room on a lower floor preferred)
 エレベーターが1機しかない、複数あっても壊れていて使えないというパターンを何度も経験したので(笑)
 階段で上り下りできるように

エアコン / 冷蔵庫のある部屋が良い (Room with air conditioning / fridge)
 すべての部屋に設置していなくても、リクエストしておけば優先的に案内してくれることも

もちろん必ず叶うわけではありませんが、考慮してもらえることが多いので、何かリクエストがあればなるべく事前に伝えておきましょう!

4. ビザ類の手配

行き先が決まったら、すぐに各国のビザの要件をチェックしましょう。ツアー等を通じて渡航する場合、ビザの手配もサポートしてもらえる場合が多いですが、個人手配の場合は、入国に必要なビザまたは電子渡航認証などを、自分の責任で取得しなくてはなりません。

幸い、日本のパスポートは、観光や短期の出張の場合、対面での申請が必要であったり取得に長期間かかるようなビザ要件を課している国は一般的に多くありません。ただし、ビザの要件は度々変更されます。1度訪れたことのある国だとしても、必ず最新情報を確認してくださいそして各国のパスポート有効期限の要件も合わせてチェックしましょう

電子渡航認証 (ESTAなど)

北米およびヨーロッパ各国の多くが導入しているのが、電子渡航認証(ETA:  Electronic Travel Authorisation)です。電子渡航認証はビザ免除対象国の渡航者(観光など短期滞在に限る)に対し導入しており、オンラインでの申請、交付を行うことができます。各国で制度は異なり、申請には一定の手数料が必要です。

一般的な観光程度の日数であれば、ビザ不要でこの電子渡航認証のみで入国できるケースが多いです。

各国の電子渡航認証
 ・アメリカ  ESTA
 ・カナダ   ETA
 ・イギリス  ETA
 (・シェンゲン協定国  ETIAS) ※開始時期未定

 ※2025年7月現在 最新の情報は必ず各国の公式情報を確認してください

基本的には、条件や申請内容に不備がなければ数時間から数日で承認される場合がほとんどですが、不備があって再度申請しなければならない場合や、承認までに時間がかかる可能性を考え、飛行機やホテルの手配が完了した段階で済ませてしまいましょう

承認が下りていないまま空港に向かうと、航空会社側から、予定していた便への搭乗を拒否されるケースもあります。また有効期限が設定されていますので、以前取得したもので渡航する場合は、期限が切れていないか要確認です。

注意点:電子渡航認証の申請は、必ず公式サイトを使用

オンライン申請を行う場合は、必ず信頼できる公式サイトから行ってください。ネット上で検索すると、公式そっくりの非公式サイトや、申請代行のサイトがいくつもでてきます。

こうしたサイトで手続きをしてしまうと、高額な手数料を取られた挙句に申請は完了していない、という事態が起こりえます。各国の大使館、領事館からのリンクなど、公式の政府機関が使っているドメインかどうか、申請前に一度確認しましょう。

パスポート残存期間

思わぬ落とし穴になりやすいのが、パスポートの残存期間です。入国の際に、パスポートに6か月以上の有効期限が残存していることを条件としている国が多くありますので、渡航時に有効期限内のパスポートでも、残存期間が条件を下回っていないかビザの手配と共に一度確認しましょう。

もし残存期間が規定に足りない場合には、時間に余裕をもってパスポートの更新を行ってください。

5. 海外保険の手配&旅レジへの登録

たとえ旅行期間が短くても、保険には加入することを強くお勧めします!

海外の医療費は、日本の水準からすると驚くほど高額になり得ます。何等かの原因で入院することになってしまった、または緊急の手術が必要だ、という場合には、クレジットカードのカバーする保険の範囲では賄いきれない額となってしまう可能性が高いです。

安心して渡航するためにも、クレジットカードの海外旅行時の保険サービスを確認し、別途で海外旅行保険には必ず加入しましょう。また同時に外務省が提供するサービス、たびレジに登録しておきましょう。

海外旅行保険

海外旅行専門の保険サービスは様々ありますが、私は損保の海外旅行保険off!を使用しています。1週間ほどの短期であればスタンダードなプランで数千円前後で保障をつけることができ、申し込みも全てオンラインで完結します。

このバランスプランをベースに、もしご自身で不安に思う項目があれば、オーダーメイドプランにて額を調整するのが良いでしょう。

例:アメリカに1週間滞在する場合のプラン

出発2日前までに申し込めば、フライトが遅延した際の費用航空機遅延費用(宿泊費等)を格安で追加できますので、こちらも追加することをお勧めします。

クレジットカード保険

海外旅行保険への加入と合わせて、お手持ちのクレジットカードの海外旅行保険がどのような条件となっているか確認してみてください。

カードによって条件やカバーする範囲、金額には幅がありますが、大概は海外旅行保険が付帯しています。ただしコロナ禍を境に、多くのクレジットカードにおいて、旅行保険は利用付帯へと条件が改定されました。

カード会社によって規定はことなりますが、飛行機代や日本出発時の空港までの交通公共機関利用に該当のカードを利用することで、利用付帯の条件を満たすケースが多いです。一度お手持ちのクレジットカードの条件について確認してみてください。

たびレジへの登録

たびレジは、外務省が提供する、海外安全情報  無料配信サービスです。3か月未満の渡航期間の場合、予定を登録しておけば、渡航先でのデモ実施予定などの安全情報や、事故や事件などの緊急時の情報を、登録先のメールアドレスまで情報を配信してくれます。

また緊急時のサポートもよりスムーズに受けることができます。メールアドレスは、有事の際の連絡先として登録されますので、政府機関との連絡に役立ちます。無料のサービスですので、渡航予定を登録しておきましょう。

6. 【都市間の移動がある場合】現地での移動手段の確保

最後の仕上げに、複数都市の周遊を計画している場合は、都市間の移動手段も確保しておきましょう。どの都市を移動するかに大きく依存しますが、下記の手段が候補となります。

都市間の移動手段

飛行機

 陸路では時間のかかる長距離の移動に便利。都市間が離れている場合は飛行機一択。
 空港への移動や待機時間がかかる
電車

 国内で2-3時間の範囲での移動や、異国間をつなぐ電車がある場合に便利。
 都市の中心地に駅があることが多い。
 路線や本数が限られている場合や、国によっては定刻で運行しないことも。
長距離バス

 費用を大幅に抑えられることが多い。
 路線や本数が限られており、一般的に他の手段に比べて時間がかかる

手段にもメリットやデメリットがありますので、まずはどの移動手段があるかを調べてみましょう。日本語にも対応しているOMIOというサイト/アプリを使うと、それぞれの移動手段を一度に調べられますので、ある程度候補や予算感を絞っていくのが良いでしょう。

基本的に下記を目安に移動手段を考えると良いでしょう

都市間の移動
 ・電車で2-3時間の距離 → 電車
 ・それ以上の長距離になる場合 → 飛行機
 ・できるだけ料金を抑えたい場合 → バス

近距離の飛行機の最低賃金には、預入荷物分の料金が含まれないことが多いです。預入が必要な荷物がある場合、その分の料金を考慮する必要があります。

空港も市街中心地から離れた場所までの移動や、ゆとりを持った空港到着が必要になってきますので、飛行機での移動と電車での移動を比べた場合、トータルでの移動時間は結果的に電車の方が短くて済む、ということもあります。

一方で、都市間での長距離を結ぶ電車の場合、変更/キャンセルの有無や出発までの日程によっては、飛行機の方が安く済むこともあります。基本的には変更・キャンセルの可能な料金ほど、そして乗車日が近ければ近いほど運賃は上がっていきます。

それぞれの交通手段のメリットをうまく使い分け、都市間を移動しましょう。

最後に

ここまで完了したら、基本的な渡航の準備はバッチリです!

1ステップずつ細かく手配すべきものを確認しましたので、個人手配で必要な準備のイメージがついたのではないでしょうか?
基本的な準備が完了した後は、もう少し細かい出発に向けての準備を整えていきましょう!